夏には風物詩が多くあり、川に行くとトリカブトの花はとても象徴的だ。薄い紫色の花と濃い紫色の花があるが、ここでは濃い紫色の花に出会った。川沿いでは紫色はひと際自己主張しているように見えて、艶っぽくもあり、こちらを見ているよう。あまり鳥の頭には見えないが、花が3連で付いているからだろうか。気が付くと、夏の終わり頃にトリカブトの花を見る。毎年の事なのに、花を見つけると嬉しくもある。
ゲストは3回目のガイド依頼になった。こんな自分のガイドを受け入れてくれるとは、ありがたく思う。毎回違う川に行っているが、激戦区の南会津なのに数も釣れている。違う季節に、違う渓相、違う渓魚、確かにガイドを頼むと効率の良い釣りが出来る。3回ともお天気も悪くなく、風も穏やかで、釣り日和。巡り合わせというものも、きっとあるのだろう。夏の釣り上がりに選んだ釣り場は、檜枝岐村の山岳渓流区間。真夏ゆえに数の釣果は望めないが、大型のイワナが浮いている場面に遭遇できる可能性が高い。記憶にあるだけでも今シーズンは5ヵ所は確認できている。先行者がいないので、さあ、スローペースで行きましょう。釣り急ぐと良い事ないですよ。
集合は暑さを避けるため7:30だったので、イワナ釣りには早すぎるのだろう。ゆうくりと忘れ物しないように準備して、少し歩いてから入渓。変わらず美しい渓相だが、ゲストにとっては初めて釣りをする場所なので、ワクワクが止まらない様子にとれる。20分ほど釣り上がって、イワナが良い反応をしたがフッキングせず。見えるイワナは多くはなく、良型はことごとくスプーク。あっと言う間に時間は過ぎて、お昼ご飯でリラックス。小さいイワナの反応もあったが、毛鉤のくわえ方が浅いようだ。それは夏ですね。口の端でちょんと噛むような印象。そしてピュンと逃げ込んでしまう。浅場に定位しているイワナはやる気はあるが、ストーキングとキャスティングが難しい。これも夏、致し方ない。やる気イワナを見つけて、数打つしかない。ゲストは終始夢中のようで、渓相が気に入ったそうだ。
ビッグチャンスが来た。良型3尾のイワナが大岩に囲まれたプールで定位している。そのうちの1尾は表層まで上がってきては捕食を繰り返すという、なんとも夢のようなシチュエーションだろうか。小さい虫がハッチしている。スプークだけはさせないように、立ち位置を遡行してきた対岸側に移動。流れの落差でブラインドになれる事が分かり、ここは大胆に距離を縮める。キャスティング時のモーションも最小限にできるので、これがベストポジションだった。あとはイワナが浮いてくるタイミングに合わせて、プレゼンテーションを決めるだけ。いやいや、それが厳しいのよ。やりとりは15分を超えて、何度目のインターバルだっただろうか。イワナをビビらせないように、休ませ休ませチャンスを待つ。立ち位置の良さできっちりと毛鉤を投げられるが、イワナだってすべてに反応するわけではないし、主導権は完全にイワナにある。休ませ休ませが効果あって、きれいにフッキングまで持って行けたのは20分を過ぎてからだった。見ていてもハッとする瞬間だった。緊張感のある時間はやっと解放され、充実の1日となった。
山菜採り・キノコ採りも、楽しいですよ。
お気軽にお問合せ、ご予約下さい。
ドライガイドかわゆきHPは、https://sites.google.com/view/dgkawayuki/
フェイスブックページは、https://www.facebook.com/tsuruhiro.tatsugi
YouTubeかわゆきチャンネルは、https://www.youtube.com/channel/UCe_0tqknmHuXev7_ul2OvvQ
0 件のコメント:
コメントを投稿