2025年10月5日日曜日

ドライガイド2025-25、万事が上々。(2025.10.5)

  フライフィッシングをある程度続けていると、行ってみたくなる渓流がある。少し日本離れした風景感があり、昔から渓流釣りで有名で、メディアにも時折取り上げられていた渓流。メディアとはフライフィッシング専門誌だけではなく、源流釣りの本、ムック本、釣り場ガイド本などで、定期的に取り上げられるので脳裏に焼き付くのだろう。広告業界では「スリーヒットセオリー」と呼ばれる定義があり、メディアミックスで3回の視聴や閲覧で記憶に残っていくというもの、まさにそれだ。自分もこの渓流には20歳代の最後に初めて行ってみた。早朝でも林道入り口にはゲートがあり、入山料と遊漁券を集落一丸で管理をしていた。渓流釣りの聖地のような場所だった。それから30年が経ち、豪雨災害を何度か乗り越えて、今や訪れる釣り人は多くはない。自然は幾らか形を変えていても、圧倒される男性的な渓相は健在。イワナがいるかどうかではなく、川は雪解け水を集めながら流れている。今後のためにも行ける時に行っておきましょう。
 実はすでに何度かガイドでも来ている。今回は夏の終わりに近いはずなのに、まだまだ暑い。この川の傾向は掴んでいるので、この日の狙いはしっかりしている。任せてもらえるゲストなので、安心して引っ張って行ける。9:30過ぎのややスロースタートでも、イワナのご機嫌を伺いながら叩いて釣り上がる。ムダ打ちはせず、ペース配分は出来ている。最初はきれいにバラシ、ちょっと悔しいけれども手応えはある。イワナは確実にいる。放流は行われていないので、自然のままの渓流、ありのままの渓流に戻っただけ。そう考えたら、楽しくもあり、ワクワクもする。7寸サイズは静かにリリース。とっても紳士です。キクラゲが出ていて、どうやら山の中では雨は降っているようだ。
 ここから本命という区間に入って、9寸イワナが来てくれた。ポイントを丁寧に探っていって、岩場の隅っこに入れた時に1秒2秒3秒、そしてフライを吸い込んでググッと潜った。エサが極端に少ない今年の夏に、小さな巻き返しで捕食していたファイター。良いイワナに報われた瞬間だった。ここでランチタイム、民宿山楽のお弁当をご馳走になった。本命区間は適度に瀬が連続する。木々が覆いかぶさり水温が安定し、同時に陸生のエサは期待できそうだ。瀬で酸素量も十分な上に、小さな沢も何本か合流してくる。夏のドライの釣りの核心部に間違いないだろう。
 1尾2尾とイワナが釣れて、サイズは7寸前後止まり。この暑い日々には十分に満足できそうな釣りになっているが、記念になるようなイワナにも遭いたいところ。そろそろ終点が近いはずだがと思っていたタイミングで、浅い小さなプールで巻き返しのポイントが出てきた。99%イワナはいるはずという、「ここはね」とうなずけるポイント。バブルが吹き溜まりのようになっていて、こちらからは魚影はまるっきり見えないが、期待は裏切らないだろう。しかし、毛鉤を落としても、回しても、反応が返ってこない。メインの流れとの接点近くにイワナは付きがちだが、どうしたんだろうか。あれ~?、と少し諦めモードになってきた。「細く緩い流れが別の方向からさらさらと流れ込んでいるので、そっちに頭を向けているかも知れませんので、流してみて下さい」と伝えると、1投目で毛鉤を吸い込んだ。水深は浅いので、吸い込んだ時点で良型と分かったイワナは、またもやファイターで目視で尺クラス認定。が、惜しい、鳴き尺9寸。ここで開放感、「上がりましょう」と意見も一致して、退渓。今年の夏の釣りの、会心のドライガイドになった。











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